理系のための職業選択のポイント
理系として仕事をしていくための選択肢
理系といっても選ぶことができる仕事の種類は非常に数多くあります。
理系ならではの仕事分野として代表的なものとして「研究職」「開発職」「生産技術職」というものがあります。
そこに「教育職」「販売職」「マネジメント職」といった理系文系に限らない業務も合わせていくと、選べる仕事の数はまさに無数といってもよいほどになります。
これから自分のしていく仕事を選ぶ時には、まず自分は将来どういった仕事をしていきたいと思っているかという大きな道筋をイメージしてみることが大事です。
専門的な技術を生かして新しい製品を作り出していきたいか、それとも経営者を目指していきたいのか、あるいは起業をしてベンチャービジネスをしていきたいのか、到達点によって選べる道筋は大きく異なってきます。
理系出身というとどうしても理系の仕事しかしてはいけないような考えにもなってしまいがちですが、実際の仕事においては理系・文系の明確な線引が引かれていない業務の方がほとんどです。
ですのであまり固定観念にはとらわれず、最終的に自分のライフスタイルにあった仕事をするためにはどういった業務を経験しておくべきかということで考え前向きに仕事をしていきましょう。
高学歴ミスマッチに陥らないようにするためには
理系出身学生から多く聞かれる悩みの一つに「高学歴ミスマッチ」という問題があります。
「高学歴ミスマッチ」は理系だけにかぎらず東大や京大のような有名トップ大学出身者や大学院など高い学歴を持つ人が感じることが多い問題で、学歴が高いからこそ就職がしづらいということもしばしば就活の現場では起こっているようです。
なぜこうした高学歴ミスマッチが起こってしまうのかということについてはさまざまなところで研究がされているのですが、主な理由としては「学歴に見合ったポストを企業側が用意できない」といった学歴過剰の状態があるようです。
よりミスマッチの深刻度が高いのは女子学生の就職で、高学歴な女性が就職活動をした場合、企業側が希望する業務に対しての学歴が過剰状態となっており就業によって得られる報酬が非常に低くなってしまうということが起こります。
このミスマッチを賃金ペナルティと呼ぶこともあり、せっかく専門分野を学習してきたのに思うように職に就けないという自分だけでなく社会全体の損失を作り出してしまったりします。
こうした高学歴ミスマッチに陥らないようにするためには、学生時代から自分が就きたい仕事とはどういうものかという目標を明確に持ち、そこから必要な技能を取得していくという方法が効果的です。
よくある高学歴ミスマッチでは、自分の専門分野や専攻科目に打ち込みすぎるあまり、学業を優先させてしまいそれにあった仕事が世の中にはないということがあります。
研究職を目指しているという人ならそうした勉強方法もよいのですが、民間企業への就職ではあくまでもその時に出される求人は世の中が必要とする分野に限定されてしまうので十分に気をつけたいところです。
仕事を好きになるためにも自己分析は必須
よく「好きなことを仕事にする」という言い方がされますが、いきなり学校を卒業してすぐに自分の天職に出会えるという人はごくごくわずかであるということは忘れてはいけません。
逆に自分で職業を厳選してやっと採用になったものの、仕事としてやってみたら思っていたことと全く違っていて最初の1年ほどで転職をしてしまうという人も多く見られます。
自分にあった仕事というのは実際に何かを続けてみて始めてわかる部分があり、理想や周囲の意見で決めることはできません。
どんな仕事であっても主体性を持って取り組む仕事というのは楽しみのあるものであり、意識を持って仕事をしていくことで自分を高めていくことができます。