電気・電子系

メカトロニクス

機械工学と電子工学の2つの分野の専門家

メカトロニクス(Mechatronics)とは、機械工学(=Mechanics)と電子工学(=Electronics)の2つの言葉をつなげた合成語です。

すなわち複雑な電子回路で動く機械を製造するための仕事ということで、機械と電気の2つについて専門的な知識を備えた人が就業することができます。

メカトロニクスという言葉が一般的に知られるようになってきたのは工業用ロボットが一般向け工場に数多く出荷されるようになってきたことが理由です。

私たちが普段の生活で使用している加工食品や衣料品、電化製品、自動車などの輸送機などあらゆるものは製造工場内で組み立てを受けて出荷されています。

このとき一定のフローに従って製品の組み立てや検査を行っていく機械ロボットを作っていくのがメカトロニクスの役目となります。

現在では工場ロボットの性能もかなり高くなってきており、メカトロニクスは機械工学と電子工学だけでなく、制御工学やソフトウェアを設計する能力が求められています。

さらにここ近年ではバイオテクノロジーを使用した製品を作るための「バイオメカトロニクス」といった新しい技術も登場してきており、職業として求められる知識が技術も相当高いレベルになってきました。

メカトロニクスになるためには

メカトロニクスは比較的新しく登場してきた職業であると同時に、非常に広い範囲で活動をするエンジニアを含めているためはっきりした定義があるわけではありません。

そのためメカトロニクスという職業を名乗るために必ず取得をしなければいけない資格があるというわけではなく、企業内での業務によってメカトロニクスという仕事をしていくことは誰にでもできます。

とはいえ先に述べたようにメカトロニクスに求められる職能のレベルは年々高まってきていることから、実際の就業のときには事前に専門的な学習を修了している人が大半です。

事前に行う学習としては、大学や専門学校で工学を専攻するか、もしくはロボット制作に関する勉強をするといったことがあります。

資格としてはCAD利用技術者や機械設計技術者といったところが実用的な資格となりますが、これらは直接的にメカトロニクスとして勤務をするための技術というよりも機械を組み立てるための基礎技術を備えるためのものとなります。

メカトロニクスは発展途上中の仕事であり、設計者のアイディアや新しい工場内でのニーズによってどんどん進化をしていきます。

自由な発想力で独自に機械工作をしていくための能力こそがメカトロニクスとして活躍していく最大の資質と言えます。

新しく登場しているセンサー類の数々

これまでの工場系ロボットというと、ロボットアームやコンベアベルトによって製品を流したり持ち運んだりするための製品が主流でした。

ですがここ数年に多く制作される工作機械には、高性能センサーを多く使用したものが増えてきています。

センサーにも超音波センサーや光電センサー、フロート式センサーなどさまざまな製品がありそれをどう組み合わせていくかということがメカトロニクスとしての腕となってきます。

また何かを認識するというセンサーは異物が混入したかどうかをチェックするというセキュリティ面でも使用がされています。