大学院に行くべき?それとも就職?
「就職がうまくいかないから進学」は正しいか?
大学に入学したいと希望する人が全員入学できる全入学時代を迎えて既に数年が経過していますが、その影響もあってか大学院にまで進学する人の割合も徐々に増えてきています。
しかしその進学も純粋に研究を続けたいという気持ちばかりでなく、中には大卒では就職活動がうまくいかないので進学をして浪人になるのを防ぐというために行う人もいるようです。
確かに就職浪人として無職の状態になるのは世間体や自分自身のモチベーションとしてかなり厳しいものがありますが、だからといってそうした「逃げの進学」をすることが果たして自分の将来のためになるかどうかというと甚だ疑問です。
よしんば純粋な動機で進学をしたとしても、それだけ新卒として社会に出る時間が遅くなってしまうわけですし修士号や博士号をとったからといって必ず専門職に就けるとは限りません。
化学系や農学系の知識が必要になる研究職などは大学院卒でないと採用しないということもありますが、それ以外の仕事を目指すなら大学院に進学するということは逆に就職できなくなるというリスクも高くなるということは知っておくべきことと言えます。
大学院に入るのは大学卒業直後でなくてもよい
大学院に入学をする人の平均年齢はもちろん22~23歳という大学卒業直後が最も多くなっています。
ですがそれ以外の年代の人が全く大学院にいないかというとそうではなく、30歳~34歳くらいの年代でやや割合が増加するという統計も出されています。
これは一度は大学を出て社会を知り、そこであらためて自分のキャリアをを考えた進学をするという人がいるということです。
大学院で勉強や研究をしたいという気持ちがあったとしても、それは大学卒業直後でなくても十分間に合うものかもしれません。
大学院への進学はキャリアパスを考え慎重に判断していくようにしましょう。